2代目デミオ　ｖｓ　ホンダ・フィット　徹底比較

	デミオ 1300 4AT	フィット 1300 CVT
全長mm	3925	3830
全幅mm	1680	1675
全高mm	1530	1525
ホイールベースmm	2490	2450
トレッド前後mm	1475/1450	1455/1445
車重kg	1080	1000
エンジン出力ps	91	86
エンジントルクkgm	12.6	12.1
10.15モード燃費	16.2	23.0

レンタカーで徹底試乗　5/7 2003

１：加速性能、エンジン音は？ フィットのエンジン音はこちら 実は私は今まで無段変速機（ＣＶＴ）仕様のクルマは乗ったことがなかった。このフィットが初めてである。だから最初ＣＶＴに慣れるのにちょっと時間がかかった。 出足はなかなか良い。フィットのエンジンは低速トルクが充実しており、アクセルを半分くらい踏み込むとスルスルと軽やかに加速する。 街中で普通に走っている限り、エンジン回転は３０００回転を越えることはめったにない。ＣＶＴなので効率がよいのと、２０００〜３０００回転付近のトルクが充実しているからだ。 ちなみにデミオの１３００もフィット同様低・中速トルクが充実していて、しかも馬力・トルクの値もフィットを上回っているが、車重の差もあり、両者の加速性能は同等だと感じた。 街中を抜け出し、見通しのきく直線道路に出た。 ここでアクセル全開にしてみる。 注：レンタカーなので優しく扱ったつもりだが、ちょいとテストのため全開にした。 ＣＶＴセレクトレバーをＬレンジにして、アクセル全開。 グーンとエンジン回転がだんだん上がってゆき、５０００回転ほどに達すると、タコメーターの針は一定になる。 このあたりＣＶＴの面白いところ、というか効率の良いところであって、無段変速なのでこうなるのだ。段階的に変速しながら加速していく普通のＡＴ車とはここが違う。つまり非常にスムーズなのだ。 ただし、ＭＴや普通のＡＴに乗りなれた人にとってはこのＣＶＴ独特のフィーリングに違和感を感じる人も多いだろう。 それに原付スクーターのような印象もあり、運転していて楽しくない。まだ普通のＡＴの方がいい。なおフィットの１５００にはスポーツ７速モードＣＶＴでこちらはいいかもしれない。 そしてこのフィット、エンジン音が気持ちよい。さすがホンダのエンジンだ。高回転までスムーズでスポーティな音がする。ＭＴがあればもっとたのしくなるのになあ、と思った。 全開時の加速性能はデミオと同等だろうと思う。 ちなみに高速道路にも行ってみた。 １００ｋｍでのエンジン回転は２５００回転でとても静か。ロードノイズも静かで静粛性はかなり高い。デミオは２８００回転であったが、エンジン音はやはり静かだったのでこれもほぼ同等か。ちょっとフィットの方が静粛性は高いかもしれない。 １００ｋｍからの加速は、Ｓレンジに落としてアクセル全開にしてもスピードメーターの上がり方はおっとりしており、やはりデミオと同等な感じ。 ２：ハンドリング、乗り心地 フィットは電動パワステだ。 最近は燃費対策などで油圧パワステよりも電動パワステが好まれる傾向にある。ただ電動パワステはフィールに難があったことが多かった。 フィットのはなかなかで、あまり電動というのを意識させられることはなかった。ただ低速では妙に軽かったし、コーナーでもちょっと頼りない軽さを感じさせれたこともあった。 デミオは熟成された油圧パワステなので、自然な感じだ。パワステのフィーリングはデミオの勝ちなことは明らか。 フィットの足回りはこのクラスにしては硬めである。 だからコーナーではこのミニバン風スタイルからは想像も出来ないような気持ちの良いハンドリングが楽しめる。安定感もある。と雑誌に書いてあったが、確かにフニャフニャしていないので、とても安心してコーナーを曲れると思った。 デミオのハンドリングはこのクラスでは模範といわれており、優れたハンドリング性能を持っている。フィットもこのデミオに迫るハンドリングの良さだと思った。 ただし、両者の足回りの味付けはだいぶ異なる。 フィットは硬めのサスで安定感を出しているのに対し、デミオは深いストロークのサスで、多少ソフトな味付けだ。ロールさせつつ安定させているのだ。 ただしこのフィットの乗り心地は、ただ硬いだけでなく「ヒョコヒョコ」した動きを伴う。 街中ではあまり感じることはないが、郊外に行きある程度のスピードで走っていると感じることが出来る。道路上のちょっとした凹凸でヒョコヒョコしてしまうのだ。 そして高速で１００ｋｍ巡航しているとこの印象はさらに強まる。常にヒョコヒョコしている印象なのだ。この乗り心地の悪さはフィットの数少ない弱点の一つであろう。 対するデミオはどうか、というとこちらはどちらかと言うとソフトな味付け。大部分の人はデミオのほうが乗り心地が良いというだろう。 ５：インテリア、居住性チェック

フロントシート なかなかスポーティなデザインで 座り心地もなかなかだ。 室内幅はデミオのほうがある。

インパネ スポーティなデザイン 小物入れがたくさんあり便利。 ただ運転席、助手席足元に横たわるもの入れはいらないと思う。足元が落ち着かないから。 触ってみるとプラスチッキーで、質感はイマイチの感じ スポーティなのがフィット、質感重視ならデミオかな？

リアシートは広い。前席シートバックまでの距離がかなりある。 ただ、前席下へ足はほとんど入らない。前席の下に燃料タンクがあるためだ。しかも床が盛り上がって足の置き場がいまひとつ。 デミオの後席のほうが快適。

フィットのラゲッジスペースはとても広い。 特にこの写真のように後席を跳ね上げると驚異のスペースが出現する。さらにこの後席は前方に倒すとこの床にすっぱりとはまってしまって、フラットで驚くほど広いラゲッジスペースが完成する。まさにこのボディサイズからは想像できない驚異の広さなのだ。燃料タンクを前席下にレイアウトした結果だ。 デミオも便利で広いラゲッジを作ることが出来るがフィットにはかなわない。

フィットのエンジン音 聴き方 フィットのエンジンは環境に優しい高燃費エンジン。しかしホンダのエンジンだけあってなかなかスポーティな音である。デミオといいとこ勝負？ 比較のためにデミオ1300、4AT のエンジン音も一緒にどうぞ
	以下　車外での音
フィット　fit05.wav 　　　　　サイズ40KB　10秒	空ぶかしの音。エンジンをかけるところから。 室内での音。
デミオ　demio2r01.wav 　　　　　　サイズ43KB　11秒	上に同じ
フィット　fit06.wav 　　　　　サイズ56KB　14秒	空ぶかしの音。エンジンをかけるところから。 エンジンルーム近くでの音。
デミオ　demio2r05.wav 　　　　　　サイズ66KB　17秒	上に同じ
フィット　fit02.wav 　　　　　サイズ58KB　14秒	停止時から発進、ほぼ全開で走り去る。
デミオ　demio2r12.wav 　　　　　　サイズ100KB　25秒	エンジンをかけ、ほぼ全開で走り去る。
フィット　fit07.wav 　　　　　サイズ44KB　11秒	ＣＶＴセレクトレバーがＬレンジ　７０ｋｍほどで通過 なかなかスポーティに走り去る
デミオ　demio2r13.wav 　　　　　　サイズ65KB　16秒	２速ＨＯＬＤで７０ｋｍほどで通過 スポーティなエンジン音
	以下　車内での音
フィット　fit01.wav 　　　　　サイズ131KB　33秒	アクセルほぼ全開、８０ｋｍくらいまで ＣＶＴ独特の加速フィールをどうぞ
デミオ　demio2r02.wav 　　　　　　サイズ76KB　19秒	アクセルほぼ全開３速に入るまで フィットとはだいぶ異なる加速フィール
フィット　fit09.wav 　　　　　サイズ205KB　52秒	農道のワインディングロードをＬレンジで走行。 エンジン回転は４〜５０００回転をキープ。
デミオ　demio2r16.wav 　　　　　　サイズ152KB　39秒	上り坂のワインディングロードを２速ＨＯＬＤで走行。 エンジン回転は４〜５０００回転をキープ。
フィット　fit04.wav 　　　　　サイズ195KB　50秒	アクセル半分で橋を渡る。 橋を渡り終えると赤信号にひっかかる。Ｌレンジでエンジンブレーキきかせながら停止。
デミオ　demio2r10.wav 　　　　　　サイズ122KB　31秒	アクセル半分で山道を登る。 途中キックダウンあり。

三菱コルトとミニ比較はこちら

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