プレマシー レンタカー徹底試乗記
 旅先のマツダレンタカーでプレマシーを借りた。 グレードは１８００SPORT-f ７人乗り コラム４ＡＴ 冬なのでスタッドレスタイヤ仕様 それでは、じっくりと乗ってみよう |
プレマシーはファミリア（最終型）をベースにしたミニ・ミニバンである。 街中走行 ドアを開け、乗り込んでみる。 内装はブラック基調でなかなかスポーティ。フロントシートも大きく、座り心地も良い。姿勢は若干アップライトになる。普段乗っているデミオと比較すると、姿勢は同じだが、視点は少し高め。 エンジンをかけてみる。エンジンはファミリアと共通だった1800DOHCである。確か、ロードスターとも親戚関係にあるエンジン。 走り出してみよう。 出だしは良い。中低速トルクが充実している。一瞬これは2000ccかと思ったくらいだ。街中を走っている分には充分以上の加速性能がある。 エンジンはうるさくもないけれど、静かでもない。スムーズでもない。街中走行でも意外と重低音のエンジン音（こもり音？）が響いてくる。ただ、音質はラテン系の明るい感じで、私の前車デミオ・アレッタのエンジン音を思い出してしまった。有機的エンジン音というべきか、私はなかなか好きである。 ロードノイズも、普通かな。まあスタッドレスタイヤだから、というのもある。 街中の乗り心地は、家族の乗るミニバンということを考えると、ちょっと硬め。路面状況もよく伝えてくる。アクセラやデミオなどの絶妙な乗り心地と比べるとちょっと劣るけれど、快適という範囲の中にはある。  |
| 郊外の道路 信号が青になり、８０ｋｍくらいまでアクセル半分ほどで加速してみると、トルクに乗った加速を見せ、なかなか心地良い。ＡＴの変速ショックも感じない。マツダのＡＴも昔に比べて進化したんだなあ、と思う。 アクセル全開加速 見通しのきく直線道路でアクセル全開を試みる。 Ｄレンジで全開にすると、シフトアップは6000回転で行われる。ＡＴの変速もスムーズでショックはほとんどないのに感心してしまった。 今度はホールドモードを使って全開加速。レッドゾーンの6500回転を超え、6700回転でレブリミットに達し、そこで２速へ。 エンジンは高回転ではうなる。スポーティ度はもうひとつだが、元気で明るいサウンドといえよう。 加速性能は、街中での豊かなトルクとは引き換えに、高回転でのパワーの盛り上がりはもうひとつ。でも１３０馬力あるから、充分といえる。 高回転での盛り上がりを期待するなら2000cc、ということだ。  |
| ワインディング道路 さて、プレマシーを碓氷峠のワインディングに持ち出した。 ただ残念なことに大雪が降ったばかりで、ところどころに雪があり、プレマシーの本領発揮とまではいかなかった。 素晴らしいハンドリング性能 プレマシーはコーナーでの手応えが絶妙だ。油圧パワステはちょっと軽めながら安定感も良い。何よりボディ剛性の高さを感じることが出来る。コーナーの途中に路面がうねっていてもボディはミシリともいわない。 きついコーナーが連続するワインディング道路で、ステアリングを右、左と素早く切り返しても、鼻先がスッスッ、と面白いように曲がってくれる。とても車重が1350kgもあると思えないフィーリング。街中では少し硬めかな、と感じた足回りだが、ここに来て本領発揮。 ただ、やはりスタッドレスなので、切り始めはグニャっとした感触だし、タイヤがすぐ鳴くしで、限界も低いのは残念。 いずれにしても、他メーカーのファミリーミニバンとは違うのだ。 加速、減速、シフトダウンの楽しみは ワインディングの楽しさは、コーナーの前後での変速操作にある。 ブレーキしながらシフトダウン、エンジン音が高まり、コーナーへ。コーナー途中からアクセルを踏み出し、出口が見えたところで全開・・・・シフトアップ。 で、プレマシーの場合だが、プレマシーはコラムシフトなので、操作は少しやりずらい。操作も大きいし、手首もひねることになる。とてもスポーティとはいえない。 さらに私の場合、間違ったポジションに入ってしまうことが多々あった。例えばＬレンジからＳレンジに入れようとして、１つ飛ばしてＤレンジに入ってしまうのだ。 ま、これは慣れれば多少改善されるが、一日乗っただけではなかなかうまくいかなかった。 できれば、コラムシフトではなく欧州仕様にあるフロアシフトがいいな、と思う。しかしウオークスルー機能が犠牲になってしまうが。 高速道路 高速道路を１００ｋｍ〜１２０ｋｍ程度で流してみたが、これまた直進安定性が良かった。スタッドレスなのにビシッと路面をとらえる。ここでもまたボディ剛性の高さを実感できる。 ただし、１００ｋｍを超えると少々エンジン音がこもってくる。常に「ウーーン」と響いている感じだ。このへんちょっと古い設計のエンジンだと思わせる。 高速を走った印象は昔の欧州車のような感じかな。 走りのまとめ 私は今回プレマシーには初めて乗ったのだが、期待以上のクルマだった。 特にボディ剛性の高さに感心した。ハンドルを握っているだけで、ボディの骨太感が伝わってきた。ハンドリングも素晴らしかった。峠道でコーナーが楽しかったのだ。 それだけに、エンジンのフィーリングがいまいちだったことと、シフトがコラムシフトだったこと、この２点が残念である。 とにかく走りの楽しさは最新のマツダ車にも負けず劣らず。 まもなく２代目プレマシーがデビューするが、かなり大型化する。５ナンバーでないとダメな人や、初代プレマシーのデザインの好きな人は今のうち買っておいたほうがよいかも。（2004/1/3現在） |
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